スマホが鳴るだけで、心臓が一瞬ギュッとなる。
トゥルルルル…と震える画面。
画面に表示されたのは「職場(代表)」。
終わった。もう今日は終わった。
どうもこんにちは、**電話恐怖症(わりとガチ)**の私です。
なんで電話ってあんなに怖いの?
言い訳はいくらでもできる。「LINE慣れしすぎた」「非同期じゃないとしんどい」って。
でも違う。私は、小学生の頃から電話が怖かった。
家の固定電話が鳴るたびに「誰か出て!」と叫び、母が出るのを影から祈っていた。
やっと勇気を出して受話器を取っても、最初に出てくる言葉が「はい!○○です!」じゃなくて、
「……(沈黙)……あっ、あの、えっと…い、今、お母さんいません!」(母は目の前)
その場の空気も、人格も、全部崩壊するのだ。
特に怖いのは「折り返し電話してください」のやつ
恐怖症持ちにとって一番こわいのは、“こちらからかけ直す”パターン。
しかも相手が「090-」とかで個人名しか表示されてなかったらもう無理。
なに話すの? 名乗るの? 要件なに? いつから人間ってこんなにコミュニケーションむずかしかったっけ?
一度、かけ直した瞬間に「お電話ありがとうございます」って言われて、
テンパって「こちらこそありがとうございます」って返してしまったことがある。
今でも夜中にふと思い出して冷や汗をかく。
電話を避け続けてきた結果
・ピザはネット注文のみ
・美容室は予約アプリ一択(電話予約しか無い店は諦める)
・宅配便が不在だった時の再配達依頼も、Webフォーム限定
・職場で「ちょっとこの件、電話で聞いてくれる?」って言われたら胃が痛くなる
・固定電話の着信音はもはやホラー映画のSE
もちろん、**「電話でしか済まない用事」**があるのは分かってる。
でもそれでも、手が震える。
ガチで「電話の呼び出し音だけで不整脈起きるんちゃうか」ってときある。
対策をしてみたこともある
① 電話スクリプトを用意しておく(紙に書いて貼る)
② 深呼吸して3秒数えてから出る
③ スピーカーモードにして耳から距離を置く
④ 仕事用の電話対応ボイスを録音して練習
結論:全部やっても怖いものは怖い
たとえるなら、ジェットコースターが苦手な人に「安全だし乗ってみなよ」って言っても意味ないのと同じ。
理屈じゃないの、感情なの。
電話に対して「そろそろ慣れなよ」って言ってくる人たちには、こっちから逆に言いたい。
**「だったら逆に毎日知らない番号から電話かけてみろや」**と。
でもたまに、あたたかい電話もある
全部が全部怖いわけじゃない。
中には、心があったまるような電話もある。
たとえば、年配の親戚のおばちゃんからかかってくる電話。
要件はだいたい「元気しとるかー?」だけ。
5分くらいの雑談で、なぜかちょっと元気になる。
ああ、そうか。
私は「電話」が怖いんじゃなくて、**「電話の場の空気」**に耐えられないだけなのかも。
それでも生きてるし、なんとかやってます
このご時世、電話以外の連絡手段もたくさんある。
LINE、メール、チャットツール、Slack、Teams、鳩(古い)。
だから、電話が苦手でも、うまく避けてなんとか社会に溶け込んでる。
でも、たまに電話越しに「声ってやっぱいいな」って思うこともある。
文字じゃ伝わらない間や、笑い声や、相手のトーン。
それが嬉しい日も、ある。
だから私は今日も、
震える指で通話ボタンを押しながら、心の中でこう唱えてる。
「わたしは電話恐怖症。でも、社会は私を許してほしい」
おわりに
世の中にはいろんな「○○恐怖症」がある。
高所、虫、注射、人混み、トマト、紙の音。
でも“ちょっと恥ずかしい自分のビビり”も、
こうやって笑いにできると、ちょっとだけ愛おしくなる。
あなたにもありますか?
**「誰にも言ってないけど、実は○○がめっちゃ怖いんです」**ってやつ。
勇気を出して誰かに話してみると、
意外と「え、私も!」って言われるかもしれませんよ。